An Analysis on the Exchange of Complex Case Particles 『nitotte (にとって)』 with the Other Particles
本稿ではCD-ROM版新潮文庫の100冊と佐賀新聞(2001年と2003年1 月~12月)から収集した資料をもとに複合格助詞にとってとに、とし てとの交替現象及びその成立条件について考察を行った。その結果、以 下のようなことが分かった。 Xにとって(は)、AはBだ文の特徵において
[1] 意味上、Xの立場から想定した觀點では AはBであるという判斷が成立可能である。
[2] Xは、主に人や擬人化された組織を表すものである。
[3] B は不可能を表す表現や内的な感情․感覚を表す表現や価 値判断や評価を表す表現のような狀態性の高いものが多い。
[4] 對比的な文脈を必要とする場合が多い。